3月15日Laz大森にて大田区鍼灸師会の学術講習会が開催されました。
講師は川腰先生(つよし鍼灸院院長、和ら会副代表、大田区鍼灸師会理事)です。
テーマは『臨床現場で活かす思考ステップ』OODAループ入門編です。
OODAループって知ってますか?
OODA(ウーダ)ループ?皆さんは聞いたことありますか?
軍事戦略家で米空軍パイロット「ジョン・ボイド」大佐により提唱された思考ステップで、もとは飛行機乗り養成プログラムだったそうです。
即断即決を可能とする意思決定のフレームワークであり、実戦における戦略立案でも使用され、曰くその特徴はPDCAの上意下達による現場判断の遅延をなくすことだそうです。
最近ではビジネスでも応用されており、観察(Observe)統合(Orient)決断(Decide)行動(Act)の4つのプロセスをループすることから、総じてOODAループといわれます。
統合(Orient)は知識、技能、伝統、環境などの現場の判断を裏付ける材料です。
戦闘機パイロットと鍼灸師。
いかなる現場においても単独で即断即決しなければならない使命を持つことに着眼した川腰先生は、孫子の兵法や武蔵の五輪書等、様々な戦略の指南書を学び、今、実際の臨床に活かすため、この意思決定過程を知ってもらいたいと著者『臨床現場で活かす思考ステップ(OODAループ入門)』を出版されました。

OODAを現場で活かすデモンストレーション
今回、講座の前半はOODAループの解説をし、後半は実技を通してその実際を披露していただきました。
モデルの方の上腕が挙上できない、いわゆる五十肩に対してのアプローチに、受講された先生方も実際に取穴をしながら、OODAの思考ステップとモデルの方のツボの変化を体験しました。
鍼を打つ前後の状態、取穴部位など意見交換をしながらとても活気ある実技となりました。
鍼灸師は普段一人で即断即決をしているので、他の先生の実技を見られるのはとても貴重な場です。
大いに学びとなり、自分のモチベーションも上がります。ネットの動画では伝わらない、この場の臨場感が上達のきっかけとなることでしょう。

今回も学びの多い講習会で鍼の手技は繊細な感覚や感性が必要だと再確認しました。
臨床は一生の勉強が続くと改めて思いその後の懇親会でもお話しに熱がこもり話題も尽きませんでした。
川腰先生有難う御座います。
また今度も皆様のお役に立てる講習会を企画して参りますので是非、奮ってご参加下さい。